なみふうら
そのときどきの
生まれては消えていく
音の波間に
なみふうらは
声の響きの集まりです
ただその瞬間瞬間にいるだけで
自然にうたが生まれてきます
歌うように息をする
息をするように歌う
波のような
風のような
宇宙(そら)の響き
〜 はじまり 〜
1997年の夏
佐渡島に渡る早朝の船の上で
水平線から昇る朝日が
波をキラキラ光らせながら
どんどん広がっていくのを見て
そのあまりの美しさに圧倒されて
そのキラキラに対して自分も何かしたくなり
気がついたら声を出していました
これが「なみふうら」の始まりです
声の響きの子守歌
瞬間瞬間に音として降りてくるものを、ただそのまま声の響きで歌っています。音なので歌詞はありません。どんな歌が出てくるのかは私にも全くわかりません。いつの時代のどこの国かわからないような歌が、次から次へと出てきます。
「なみふうら」という名前
声の響きの歌を歌いはじめた頃、あるイベントに参加することになり、主催者から名前が必要だと言われて「どうしようかな〜?」と思った次の瞬間に「なみふうら」と降りてきました。
すぐに電話して「ひらがなで『なみふうら』に決まりました」と伝え、電話を切ってから「ん?でもなんなんだろう‥なみふうらって‥」と思い、ちょっと考えてみました。
「なみ」は波かな‥?「ふう」は風‥?「ら」は宇宙の響きがラ音だといつかどこかで聞いたことがあるな‥風は「動」を表しているとしたら‥あ〜!波動の響き⁈
ということは‥「なみふうら」って、「宇宙に満ちている波動の響きが、私を通り抜けて声になって出てきている」ということなのか‥と妙に納得しました。
子守歌屋になる
「なみふうら」を人前で歌いはじめた頃、なぜか聴いている人たちが、次々と眠ってしまうということが起こり、歌い終わった後に「あ〜気持ち良かった〜」「よく眠れた〜」「子守歌みたい‥」と言われました。
その時「あぁ‥子守歌って赤ちゃんのためのものだと思っていたけれど、生きている人すべてに必要なものなのかもしれないな‥」と思い、子守歌屋になりました。
乳母車カフェ
「子守歌屋として歌っていこう」と思った時から「なみふうらを音楽ライブのようなエンターテイメントスタイルで人前で歌うのは、少し違うかも‥」と感じるようになりました。
そして「ひとりひとりの人にその人の子守歌を届けたいな‥」と思い、糸電話で声の響きの子守歌を歌う、1対1のコースセッションの屋台「乳母車カフェ」が生まれました。
物語の中にも子守歌
2003年の冬至の朝、昔話のような文章が次々と浮かんできました。一文ずつ浮かんでくるたびに、語り部のおばあさんみたいに声に出して、一人でおばあさんごっこをして遊んでいたら、一つの物語が現れました。それを書き留めて本にしたのが「しみむらさきさん」です。
不思議なことに、この物語の中にも「声の響きの子守歌」が登場するので、「しみむらさきさん」の朗読会をする時には「なみふうら」を挿入歌のように歌うことになります。そして、なぜか「しみむらさきさん」の朗読会の時も、ほとんど全員が次々とみんな眠ってしまいます。
響く空間で歌うと‥
音が響く空間でなみふうらを歌うと、普段なら出てこないような歌が次々と出てきます。「なみふうら」のCDは、伊賀市にある温泉の内湯をお借りしてレコーディングしました。日本中の銭湯や温泉の内湯、世界のいろいろな洞窟や聖堂など様々な響く空間でなみふうらを歌いたいです。
イベントのお知らせ
「なみふうら和三盆」
「なみふうら」のCDができました
「なみふうら」
(全36曲/Total: 73:19)
2,000yen
全36曲の中から12曲を視聴していただけます。
タンポポのわたげのように
地球のいろんなところに
飛んでいってくれたら嬉しいな
ふわふわとゆらゆらと
漂うように旅をしながら
あなたの元へと届きますように
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〜 いろいろな方々にご協力いただきました 〜
*いつも私のいろんな企画のデザインをお願いしているfuuyanm(ふうやん)が
今回もジャケットで、素敵な絵とデザインを手がけてくれました。
紙でできたジャケットを絵本のように開くとポケットにCDがコトンと入っています。
(http://neconotesha.com)
*ムックリ奏者の長根あきさんが当日飛び入り参加。
track 05,10,18,19に声で、track09で素晴らしいムックリを演奏して下さいました。
(http://rektecuk.web.fc2.com/)
*録音は、空間がドーム型になっているモクモクファームの温泉の内湯をお借りして行いました。温泉空間には自然な反響があります。ドーム型の空間は音がまあるく響きます。
*レコーディングとマスタリングは、KNDさんにお願いしました。
ドームの真ん中にマイクを立て、私はそこから3mほど離れた場所で歌い、
空間に自然に反響する音をそのまま録音していただきました。
(http://www.myspace.com/k.n.d)
他にもたくさんの方々のご協力があって、このCDはできあがりました。
皆様、本当にありがとうございました。
POOL (2011.12.02)
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