〜 自分の内に吹いている 風の響きに耳を澄ます 〜

私の好きな本

私の好きな本

  1. 心がやわらかくなる本
  2. 意識がクリアになる本


1 心がやわらかくなる本


古い旅の絵本

「古い旅の絵本ー茂田井武画集」は絵本という名の画集です。10年前にとある絵本専門店でこの本に出会い、茂田井武を知りました。表紙に惹かれて手にとりパラパラとめくって行くと、絵だけなのに胸がドキドキしてきて、だんだん切なくなってきて、あるページで遂にぶわーっと涙を流してしまいました。画集を観て泣いたのなんて後にも先にもこの本だけです。




魔法のことば90

「魔法のことば ーエスキモーに伝わる詩(日本傑作絵本シリーズ) 」
(柚木 沙弥郎 : イラスト/金関 寿夫 : 翻訳)は、エスキモーに昔から伝わる詩に、柚木 沙弥郎 氏(天才おじいちゃん画家さん!)が挿絵を描いたトンデモナク・スバラシイ絵本です。もう絶版で、なかなか手に入らないみたいなので、是非みなさん、図書館で借りてみて下さい。




とげなしサボテン80

「トゲなしサボテン」(九十九耕一 著)は、現代の短編童話集です。
1つ目のお話「ラーメン食べたい」を読んだ時「これは一気に読んでしまうのはもったいない。ゆっくりできる日に、ちゃんとこの本を読むためにお茶を入れて、1回に1つのお話だけ読むようにしよう。」と思いました。そして今も少しずつ楽しみに読んでは、しあわせ気分につつまれています。「握りばさみ」「大臣のユウウツ」「ねんどの人」が特に好きです。




夕方らせん

「夕方らせん」(銀色夏生 著)も、現代の短編童話集です。
銀色夏生さんの日記風エッセイ「つれづれノート」シリーズは昔好きでよく読んでいました。そして彼女がこの作品で初めての小説を発表した時、とても衝撃を受けました。一作ごとの作風が全く別人の様で。でも完成度が高くて。
「若草のつむじ」と「小夜鳥姉妹」が特に好きです。




あめのひのおるすばん115

「あめのひのおるすばん」(いわさきちひろ著)は、彼女の数ある絵本の中でも、いやもしかすると世界中の数ある絵本の中でも、異彩を放つ存在ではないかと感じています。初めてこの絵本に出会った時、「絵本でこんなことができるんだ‥」と驚きました。ちっちゃい頃の、言葉にならない切ない気持ちを、絵でもコトバでもなく、「間」というか「空気」というか、絵本の中に存在している「時空」で表現している絵本です。




ムーミン谷の仲間達

「ムーミン谷の仲間達」(トーベ・ヤンソン 著)はムーミンシリーズの中でも異色の短編集です。他のシリーズでは、主役はムーミン一家といつもの面々ですが、この短編集では主役が「誰それ?」と言いたくなるようなマイナーな顔ぶれ。まさしく「ムーミン谷の仲間達」が短編作品ごとに主役になっています。「しずかなのが好きなヘムレンさん」と「目に見えない子」が特に好きです。




けたけた

「けたけた」(竹田麻衣 著)は不思議な絵本です。今まであまり見たことのない種類の絵本です。装丁も題名も絵も言葉も大きさも、全てが好きです。私は本の帯というものが好きではありませんが、この本は帯の紫色がとても美しく、言葉のない無地の方を表にするとさらに美しいです。




変なお茶会

「変なお茶会」(佐々木マキ 著)は不思議・愉快・絵本です。
スコーンと抜け切った愉快さというか、何度も繰り返し読んでいるのですが、いつも読み終わった後に「いやいや〜、とにかく、人生楽しもうよね!それが一番大事だよね!」という、明快かつ確固たる気分にさせてくれます。




リトルターン85

「リトルターン」(ブルック・ニューマン 著)は、大人のための絵本です。
書かれている内容が実に深い‥。その素晴らしい内容もさることながら、私はこの本の挿絵(リサ・ダークス 画)に強く惹かれます。カバーを外しても美しい装丁の表紙(これ、めずらしい)や、表紙を開いた時に現れる水色の絵の具の、にじみだけのページや、挿絵一枚一枚がもう画集ぐらいに美しくて‥。文字との配置のバランスも抜群の大人絵本です。




私と小鳥と鈴と

「私と小鳥と鈴と」(金子みすゞ 著)の中の「はちと神さま」より。
はちはお花のなかに、お花はお庭のなかに、お庭は土べいのなかに、
土べいは町のなかに、町は日本のなかに、日本は世界のなかに、
世界は神さまのなかに、
そうして、そうして、神さまは、小ちゃなはちのなかに




あまの川

「あまの川ー宮沢賢治童謡集」(天沢退二郎 編)は、宮沢賢治が書いた童謡を後世の人が集めて一冊の本にした、賢治の作品集の中でも珍しい本なのだそうです。
この本は、賢治の童謡はもちろん素晴らしいのですが、装丁と挿絵(おーなり由子 絵)が素敵で、手に取ってただ眺めているだけでしあわせになります。




さがりばな

「さがりばな」(横塚 眞己人:写真/文)
「沖縄・西表島の水辺に一夜だけ花を咲かせる、まぼろしの花。はかなく美しい営みをおさめた、命の循環をつたえる写真絵本。」と帯に書かれている。次々と非現実的な、幻想的な景色が展開する。映画みたい‥。ドキドキする。でもこれ、現実なんだよね‥。実際に観たらどんな気持ちになるんだろう‥。観てみたい‥。観に行こう。そう思ったらまたドキドキしてくる。







2 意識がクリアになる本



ザ・プロフェット 長方形

「ザ・プロフェット」(カリール・ジブラーン著)
予言者アルムスタファが語る、人生の基本にして大切な26項。「子供たち」という項で、「親が子を見ならうのはいいが、親を見習うように子らに強いてはならない。」という一節が好きです。仕事の項も好き。澄み切った言葉たち。カバーの箱が美しいです。20カ国語以上に翻訳され、二千万人以上の人々に読まれている世界的ベストセラー本なのだそうです。




愛の選択  縦115

「愛の選択」(ドン・ミゲル ルイス著)明快。痛快。爽快。そして温かい。
第5章「完璧な関係」の中の大好きな一節「あなたが本当は猫の方が好きなのに、実際は犬を飼っていると想像してみよう。あなたは犬に猫のように振る舞ってほしいのだが、決して『ニャー』とは鳴かないため、それを変えようと試みる。いったい犬をどうしようというのだろう。猫を飼いなさい!」




出口日出麿

「生きがいの探求・創造・確信」3部作文庫セット(出口日出麿 著)
以前泊まった宿に「生きがいの探求」という本が置いてあったので、寝る前にちょっと読んでみようと思ってパラパラとめくったら、あまりに面白くて途中でやめることができず、結局、朝になるまで読んでしまいました。戦後の日本のベストセラー本らしいです。こんなすごい人がいたんですね〜。




毎月新聞

「毎月新聞」(佐藤雅彦 著)
NHKの「ピタゴラスイッチ」やCM「バザールでござーる」の企画などで知られている佐藤雅彦氏によるコラム集。巻頭の「じゃないですか禁止令」を初めて読んだとき、胸がすっとしました。「かわいいお客さん」「日常のクラクラ構造」「6月37日」「隣の校庭」の記事も好きです。

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